鏡を見なければ、自分の姿は見えません。ふだん、自分が人の目にどんなふうに映っているかを深く意識していない人は多いでしょう。見えないから「問題ないこと」にしてしまっている人もいるのではありませんか?
でも、“見た目”って、実はとても重要です。外見を整えることで得られる効果は、思った以上に大きいのです。
“得られる効果”とは? それは自分に自信がつくということ。
いつもよりちょっといい格好をしたり、髪型を整えたりすると、自分が少しだけバージョンアップされた気がするでしょう。そんな日は心に余裕が生まれて、普段より堂々と振る舞えます。それが他人への印象をよくすると同時に、起きる出来事をポジティブなものに変えるのです。
私は、ときどき仕事が忙しすぎて、お風呂に入れずボサボサ頭に適当な洋服を羽織って出かけることがあります。そんな日は、周りから汚いと思われていないか気になって堂々と歩けません。人と会っても話に集中できないし、早く帰りたいなと思ってしまいます。
でも、パリッとした服を着て、メイクもヘアもきちんと整えて出かけると、自分がちょっといい感じだと思えます。自信を持っていられるので、発言も堂々とできてしまいます。
外側のことだけで、ここまで気持ちが変わるのですから不思議です。
行動は、気持ちから生み出されるもの。そして、行動が結果を左右します。外見を変えることで、起きてくる出来事も変わるのです。
身なりにかまうと、もう一ついいことがあります。それは、周囲から親切にしてもらえるということ。なぜなら、きちんとした外見に整えると、他人に対する印象がよくなるから。おかげで、印象に見合った対応をしてもらえるのです。
実際、街で道に迷った人から話しかけられたとき、身なりの整った人と、ヨレヨレした格好の人とでは、対応が違ってくるのではありませんか? 前者には親切にして、後者にはおざなりな対応をしてしまうでしょう。
相手をよく知らないとき、誰もが見た目で判断するものです。判断材料がそれしないのですから、仕方がありません。
私の場合、きちんとした身なりでショッピングに行ったときと、適当な部屋着で行ったときでは、店員さんから受ける対応が変わります。適当なときは、冷たくあしらわれたり、声すらかけてもらえなかったりするのです。
すれ違う程度の相手だとしても、失礼な態度を取られるより、親切にしてもらうほうがいいに決まっています。起きてくる出来事も変わってくるでしょう。
「自分は容姿が悪いから外見にかまう意味がない」なんて言わないでください。身なりを整えることと容姿の良し悪しは関係ありません。むしろ、容姿に自信のない人ほど、身なりにかまうことで得られる効果は大きいともいえるでしょう。
こんな小さな冒険によっても、人生は大きく変わってくるものですよ。